ファスタークC1のレビュー
ニッタクのファスタークC1についてレビューします。使用ラケットはインナーフォースレイヤーです。F面で使用していたのでF面での感想になります。
ファスタークG1と同じシートでやや硬めでしっかりしたシートに加え、スポンジはG1より柔らかくなっているとのことです。
◎フォア打ち
普通に結構飛んでくれる。ライガンスピンやヴェガヨーロッパなどより明らかに飛ぶ。
球足の速さもG1と変わらないが、球は浅くなる。
中軽打くらいのインパクトならやはりシートが固い方が飛びやすい感覚があると実感。
しっかりインパクトした時でもスピード、回転ともにファスタークG1と同じ威力くらいの質は同じインパクトの強さで出せる。スポンジが柔らかい分C1の方が明らかに球浅くなるが、台にも収めやすい感覚があり安心感が凄く強い。軌道はG1と同じで弧線強め。打っている感覚はシートが同じためかG1とほぼ変わらず球を持ってから発射するような感じ。スポンジの柔らかさは(自分レベルの頑張ったインパクトでは)感じれない。ドライブの速さの面ではC1もG1もMAX値、出しやすさともに違いを感じられず、球の深さのみが違う印象。
◎ループドライブ
球をしっかり持つ感覚がある。擦った時は上に上がる力を物凄く感じる、回転も結構かかる。シートは同じはずなのに同じ力を加えて比較してもC1の方がG1より上に上げやすい感じがする。スポンジが柔らかいのが関係しているのか?ただし回転のMAX値はG1の方が高い感じがする。擦り打ちとして比較した時、C1はインパクトがそんなに強くなくてもそれなりの回転の球を安定して発生させやすい、G1はインパクトが強ければ強いほどそれに応えてくれるようなイメージ。ただし擦った時もC1の方が明らかに球は浅くなる。上のレベルにいくと結構カウンターをくらいそうな印象。
◎サーブ
擦ったら飛ばない性質があるので、切った時は短くコントロールしやすい。
ナックル等擦らない時は意外と飛距離は出てしまうが、他のテンションに比べたらせいぜい普通程度の飛距離なので全体的にかなりサーブはやりやすい方かなと思った。
◎カウンター、引き返し
ドライブやループが凄く収めやすい分、カウンターと引き返しは少々難しく感じた。球の威力に押されやすく、インパクト強く打って相手の球を上書きしようにもスポンジが柔らかいのがここで感じられてしまいうまく上書きできないイメージがあった。よしんば相手の台にカウンターできても威力を出すのが難しい。一発で決めるよりもチョリチョリ粘ってかけ返すみたいなことの方が得意なラバーに感じた。
◎ミート、スマッシュ
自分の打ち方、インパクトの強さ、インナーフォースALCという条件下では明らかにやりづらさを感じた。弾くことにむいてないラバー。ファスタークG1でも同じような印象だったので、ファスタークG1でミートスマッシュできなかった人はこのラバーでも難しいと思う。
◎バック対バック(の中軽打)
バックでは試していないが、球が浅くなる性質があるのでバックで使用するのは難しいかなと思う。間に合わずに咄嗟に打つことが多いバックでは、咄嗟の時に飛距離が出ずにネットミスをしそう。頑張っていれても球が浅い、球足はちょうどいい速さなので相手の絶好球がでる。しかもミートスマッシュもしづらいので常にしっかりバックでかけ続けられる人はギリギリ採用候補かなと思った。バックに使うと悪い意味でサボれない、ごまかしもきかないラバーという印象。
◎総評
G1の球が浅くなって回転をかけやすく、弧線を強くしたようなラバー。球は浅いが威力はG1と同程度出て安心感が強くなった良いラバーだと思う。下回転打ちも擦ってループも弱いインパクトでも台に収まってくれるのはもちろん、ぶち込みもかなりやりやすいラバーに感じた。ツッツキ打ちは強いインパクトでぶつけて打っても、擦った時と同じ安心感があり、威力もG1と同じくらい出る、またツッツキ打ち強打時のみ深い球を安定して出すことが出来たのでそこもこのラバーを使う上でのメリットだと思う。初中級者や安定重視の人におすすめ。